近年、テレワークなどで会社から離れていても働ける仕事が増えています。この機会に実家に戻ったりする方もいると思います。古くて生活しづらい実家をリフォームするか建て替えするか迷います。コスト面でみると、リフォームになりますが、間取りの自由度や性能向上は建て替えになります。リフォームも建て替えも減税や補助金の制度が充実している今、お得な制度を使用したいなど家族みんなの意見を聞きながら考えるヒントとしてリフォームと建て替えを比べてみたいと思います。
工事費はどのくらい違うのかな？
建て替えにかかる建築費の平均は3000万円。リフォーム工事費は600万円。リフォームは築年数が古くなると工事も大規模になり1000万円を超えてきます。新築そっくりにリフォームした場合は、解体費用が手壊しになるので多くかかる他、新築とほとんど変わらない金額になる可能性もあります。
リフォームと建て替えにどんな費用が掛かるのかな？
リフォーム費用
リフォーム費用は全体リフォームと部分リフォームなどリフォームの種類で工事費用が変わります。全体リフォームの場合は耐震補強や断熱材の入れ替え間取り変更など建て替えと同じくらいの建築費がかかることもあります。ある程度の年数でおこなう屋根、外壁塗装でも120㎡程度で150～180万円、壁の張り替え、屋根の吹き替えともなると350万円以上の費用がかかります。古い家で一番気になる水まわり（キッチン・お風呂・洗面所・トイレ）最も安価な標準的グレード機器を採用しても200～300万円かかり、リビング内装リフォームを標準的なフローリングとビニールクロスの内装で35万円～60万円、人気の無垢材などの仕様で倍以上になることもあります。
建て替え費用
建て替え費用は本体工事の他に付帯工事と諸経費がかかります。既存の解体費200万程度（プラス費用で土の中からガラが出る可能性もあります）。本体工事とは、建物本体をつくる工事で全体にかかる費用の70～80％。付帯工事とは、既存建物の解体費、駐車場やフェンスなどの外構工事といった本体以外の工事15％～20％。諸経費とは、住宅ローン手数料、登記費用、設計費、建築確認申請費用など5～10％。建物の本体価格以外にもかかる費用があるので確認しておきましょう。
どんなローンが使えるの？
金融機関の住宅ローンは建物と土地を担保として借入をします。リフォームも建て替えも金融機関の審査が通れば住宅ローンの利用が可能です。リフォームの場合は500～1000万円ぐらいであれば手軽に利用できる無担保のリフォームローンもあります。しかしリフォームローンは無担保なローンであることから金利は一般的な住宅ローンより高いです。
お得な減税制度・補助金の制度どんなのあるの？
リフォームも建て替えも減税や補助金の制度が充実している今がとってもお得なのです。
減税制度
住宅ローン減税
10年以上のローンを利用して新築やリフォームを行った場合に年末の残高の0.7％に相当する額が所得税控除されます。新築の控除期間13年間、長期優良住宅（5000万円）・ZEH水準省エネ住宅（4500万円）・その他（3000万円）などの高性能住宅により控除対象借入限度額が変わってきます。リフォームの控除期間10年間、控除対象借入限度額（2000万円）。
リフォームの特例措置
性能向上させるリフォームで必須工事と他リフォームを合わせて1000万円までの所得税控除の対象となります。
固定資産税の減額
建て替えの場合、3年間または5年間（長期優良住宅）、2分の1を減額。リフォームの場合、1年間一定割合を減額となります。
登録免許税
建て替えの場合に必要な所有権保存登記で一定の要件を満たすとその登記にかかる登録免許税の税率が軽減されます。長期優良住宅（0.4％→0.1％）、一般住宅（0.4％→0.15％）
不動産取得税
建て替えの場合に必要な不動産取得税の税額を算定する際の課税標準（固定資産税評価額）から一定額を控除できる。長期優良住宅1300万円、一般住宅1200万円
補助金
ZEH住宅での補助金
ZEHは断熱性を上げてエネルギーロスを抑えて太陽光発電など創エネ設備の導入で消費エネルギーゼロ以下にできる住宅。建て替え費用にもリフォーム費用にも補助金が出ます。2022年度の補助金額ではZEH55万円（蓄電設備加算あり）、ZEH＋（プラス）100万円（蓄電設備加算あり）、次世代ZEH＋（プラス）100万円（加算あり）でした。
こどもエコすまい支援事業
18歳未満の子供のいる世帯、夫婦のいずれかが39歳以下の世帯（いずれも2022年4月1日時点）の家族が省エネ性能の高い住宅を新築またはリフォームする際の支援事業です。（建て替え）ZEH住宅対象で定額100万円（リフォーム）省エネリフォームで上限30万円
LCCM住宅での補助金
ZEHより更に脱炭素住宅です（建て替え）
地域型住宅グリーン化事業
（建て替え）
長期優良住宅化リフォーム
（リフォーム）
住宅エコリフォーム
（リフォーム）
締切や対象期間などの条件を建築する事務所などで確認してください。
親からの住宅取得資金援助
親や祖父母の住宅取得費の贈与は500万円まで贈与がかかりません。さらに高性能住宅は1000万円まで贈与税がかからない特例があります。基礎控除額110万円を合わせると610万円または1110万円までの贈与税がかからずに支援してもらえます。2023年12月31日までなので早めに相談しておくとよいでしょう。
築年数などによってはリフォーム費用のが高くなってしまう場合もございます。性能向上、間取りの自由度など自分たちがやりたいことを整理し、建て替えとリフォーム両方の見積もりを取りましょう。スタジオそらではお客様に合うやり方をご案内させていただきます。
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